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【サークル活動報告】美術鑑賞サークル:第34回美術鑑賞イベント(3/14)

こんにちは!


美術鑑賞サークル主催のhoshinoです!


東京自習会、グルメサークル/美術鑑賞サークル共催で、3/14(土)に千葉市のホキ美術館に行きました。


目次


  1. サークルの概要

  2. イベントの様子

  3. 感想

  4. 今後の活動予定

  5. 参加はこちら!


1.サークルの概要


月に一回程度、皆で都内の美術館の企画展を見に行くサークルです。


西洋絵画の展覧会が多めですが、日本美術、現代アート、映画鑑賞、まち歩きなどの活動もたまに行っています。


鑑賞後は、気に入った作品を発表したり、希望者でカフェで歓談を行っています。

普段美術館にはあまり行かないという方も多くいらっしゃいますので、勉強の息抜きにお気軽にご参加ください。


またサークル登録がないコミュニティーメンバー以上の方のご参加もいつでも大歓迎です!


2.イベントの様子


今回はグルメサークルと共催のかたちで、4人でホキ美術館へ行きました。


新宿集合~湾岸をドライブしながら千葉方面へ~ホキ美術館レストラン「はなう」でランチしたあとに、「画布(キャンバス)に描くまなざし」展を鑑賞するコースです。


今回、初めての遠出回を開催してみました。車移動の都合上、どうしても到着時間に前後のズレが発生してしまいますので、


鑑賞(到着次第見る)→会食(予約時間設定)


という段取りが組めたら、余裕があってよいかもしれませんね。


ホキ美術館。建物も独特です。
ホキ美術館。建物も独特です。

写実絵画とは


写実絵画とは、現実に見えるものを極めて精密に描き出そうとする絵画です。こういうの↓


山本大貴《waithing》2011年 図録より
山本大貴《waithing》2011年 図録より

小尾修《南瓜》2002年 図録より
小尾修《南瓜》2002年 図録より

金属の光沢、布の質感、肌の透明感などを細密に描き込み、目の前に本物があるかのようなリアリティを生み出します。


しかし、それは記録写真のような「世界のコピー」ではなく、人間の知覚のフィルターを通った世界です。


抽象画やデザインは概念、構成、感情を扱うことが多い一方で、写実絵画は知覚そのものを扱っています。「人間が世界をどう見ているのか」が示されるところにこのジャンルの面白さがあります。


「写真があるのに細密画に意味があるのか」


という問いは、写実絵画について回る問題提起のひとつです。


例えばハンドメイド家具、手作りの料理、手編みのセーター。これらは工業製品で代替できますが、人はそこに価値を感じます。


人のかけた手間、時間の蓄積が伝わるからです。写実絵画が持つ価値のひとつに、その文脈と近いものがあると考えることができます。


また、教会の巨大な宗教画や、グランドツアーの時代に生まれた「崇高」という概念を取り入れた風景画のように、絵画には鑑賞者を圧倒する装置としての側面もあります。


手作業でここまで描き込めるのかという驚きによって感動を生み出す。


そのベクトルで強い鑑賞体験を実現させているのが写実絵画であり、これは芸術の原初的な感動のひとつとも言えるでしょう。


塩谷亮《碧音》2016年 図録より
塩谷亮《碧音》2016年 図録より

そして写実警察へ…


最初は「すごいね」の連発で、感動の鑑賞体験を満喫していたのですが、やがて目も肥えて…


「このあたり描き込み甘くない?」

「もうちょっと頑張れる」


など、いつの間にか微細なところを取り締まる写実警察へ転身していくw


慣れって恐ろしいですね。


しかし、金属の光沢などの伝わりやすい質感表現だけではなく、布や厚みのある生地といったものまで、しっかり実在感が伝わってくる技術にはただただ敬意を表します。


3.感想


鑑賞後に皆さんで歓談しました。最も人気があった画家は五味文彦。


パンやチーズといった、鑑賞者に身近なモチーフを描くことで、よりその精密さが楽しめます。


見たことのない広大な風景の写実画によって旅行気分になれる、というアプローチとはまた違った、引きの強さがあります。


五味文彦《パンのある静物》(部分)2002年 図録より
五味文彦《パンのある静物》(部分)2002年 図録より

「絵になることであらためて木や絨毯の質感がわかる。普通に暮らしているとそもそも気にもしない。あえて鑑賞することで日常に新たな着眼点が生まれる」


自分もデッサンしていて思うのですが、ガラスとか金属の光沢表現って結構パターンとして作れる。だけど反射しないモノの質感って難しいな、と感じます。


「同じ細密表現でも写真と写実絵画では時間の積み重ねが違う。写真は一瞬をとらえるけど、写実絵画は数か月から年単位かけて丁寧に積み重ねて描かれる。だから鑑賞側もじっくり時間をかけて見る楽しみが生まれる」


わざわざ手間をかけてこの絵を描くのか、という面白さもあります。


「道端で鳩が水たまりの水を飲んでいるところ」


を丹念に時間をかけて描いている絵もあり、そのモチーフと手間のアンバランスさがちょっと笑えたりもします。


「写実絵画を家に飾るのは、きっと部屋の窓をひとつ増やすようなもの。海の絵なんかよい」


ここで見た海の絵、大畑稔浩《出雲風景-日御碕灯台》2023年などは、波の立ち方や海岸の岩肌など、複雑な描き込みが全面に施されているので、実際の風景のように気持ちを無にして眺めていられます。


「写実絵画はうまくなると誰が描いたのか差別化ができなくなるという問題があるので、モチーフや光の捉え方などに画家のオリジナリティが出る」


五味文彦の静物画は、独特のピーリングが施された檸檬が目印になっていたりします↓



「同じ条件で、同じものを二人の写実画家が描いたら、そこに生じる差異が画家の視点の違いとなって面白そう」


自分的に一番面白かったご感想でした。


これは興味深い対比になる一方で、画力の差が明確になってしまうので頼んでもあまりやってくれないかも、という気もしますw


最後に


日帰りで行ける面白い美術館はまだまだあります。


千葉市美術館&千葉県立美術館、市原湖畔美術館、横須賀美術館、神奈川県立近代美術館 葉山館などなど。これからもたまにこういった遠出回を設定できればと思います。



4.今後の活動予定


今後の活動予定は下記を予定しております。


  • 3/28 下北沢 アート読書会&ボーナストラック散策or北沢川緑道お花見散策(天候次第)


※変更になる可能性があります。


そして来月以降には、オペラシティ・アートギャラリーで開催される「拡大するシュルレアリスム」展にも行く予定です。


こちらは見えている世界ではなく、無意識の領域を描こうとした芸術運動です。まさに対極。


写実的な技法がしばしば用いられますが、それは現実を再現するためのものではありません。


むしろ「現実らしさ」を作り出すための技法として使われています。


写実という技法は、必ずしも現実世界を描くためだけのものではないという点に、今回との対比的な鑑賞を行う面白さがあるのではないでしょうか。


参加申込みはこちら!


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開催予定のイベントを確認されたい方は、下記のリンク先からご確認下さい。


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