top of page

【サークル活動報告】美術鑑賞サークル:第37回美術鑑賞イベント(4/25)

こんにちは!


美術鑑賞サークル主催のhoshinoです!


東京自習会の美術鑑賞サークル、今回は、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「拡大するシュルレアリスム展」へ行ってきました。


目次


  1. サークルの概要

  2. イベントの様子

  3. 感想

  4. 今後の活動予定

  5. 参加はこちら!


1.サークルの概要


月に一回程度、皆で都内の美術館の企画展を見に行くサークルです。


西洋絵画の展覧会が多めですが、日本美術、現代アート、映画鑑賞、まち歩きなどの活動もたまに行っています。


鑑賞後は、気に入った作品を発表したり、希望者でカフェで歓談を行っています。

普段美術館にはあまり行かないという方も多くいらっしゃいますので、勉強の息抜きにお気軽にご参加ください。


またサークル登録がないコミュニティーメンバー以上の方のご参加もいつでも大歓迎です!


2.イベントの様子


今回は初台のオペラシティで集合、5名で鑑賞会を行いました。


シュルレアリスムとは


シュルレアリスム(超現実主義)とは無意識や夢、偶然を重視して具現化を行う思想・運動形態のことです。1924年に詩人アンドレ・ブルトンが『シュルレアリスム宣言』を発表したことで「シュルレアリスム」という新たなジャンルの芸術が生まれました。この人です↓


マン・レイ《アンドレ・ブルトン》1923年
マン・レイ《アンドレ・ブルトン》1923年

ブルトンはフロイトの精神分析学『夢判断』(1900年)に強い感銘を受けていましたが、フロイトはシュルレアリストに対して、自分の大切な理論を変な芸術に応用していると距離を置いていました。


しかし、ダリがフロイトのもとを訪れて見せた《ナルシスの変貌》(1937年)によってその表現を認め、評価をあらためることとなった、という経緯があります。


サルバドール・ダリ《ナルシスの変貌》1937年
サルバドール・ダリ《ナルシスの変貌》1937年

眠りながらの口述や高速筆記、酩酊状態での記述といった意識を介在させないオートマティスム(自動筆記)や、複数人の共作によるランダムな詩作など、当初は文学が先行していましたが、その後は絵画や立体造形などに広がっていきました。


シュルレアリスムは現実から外れたもの、飛躍したものという意味で解釈されがちですが、根本の思想は「常識の枠を外した世界はこういうものかもしれないという可能性を提示する」もので、別世界を描いた空想物ではありません。


・美術展のご紹介


入って早速、子どもが泣いています。


「怖い~」


大人からしたら、こういう不思議な世界は子どもが好きかもとか思いますが、それはけっこう賭けで、美術館の静かな雰囲気、暗い照明、そこに沈んだトーンの意味不明な作品…


図録より
図録より

ハマるか泣くか、見せてみないとわからない、というところですね。最初はファンタジックなマグリットがよかったのではと思いますが、マグリットの絵が出てくるのは後半でした。


マルセル・デュシャンのレディメイドシリーズです。既製品にサインして意味を与えて完成。何を作るかではなく、「何を作品と呼ぶか」を決めた人です。


スコップ、瓶乾燥器、コート掛けです
スコップ、瓶乾燥器、コート掛けです

額装の楽しみ


美術展の楽しみのひとつに額装があります。図録だと額縁までは載っていませんので、絵で2次元の表現を楽しみ、額装で立体造形を楽しむ。


ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 いいエイジングがされています。
ルネ・マグリット《王様の美術館》1966年 いいエイジングがされています。

1966年の作品なので、額装だけこんなに経年変化することはない、と考えるとここにも「19世紀風の重厚な装飾をしたのかも?」とか想像する楽しみ方が。


サルバドール・ダリ《幽霊と幻影》1934年 絵の中の雲が額にまで及んでいるようです。
サルバドール・ダリ《幽霊と幻影》1934年 絵の中の雲が額にまで及んでいるようです。

重厚な額装が「これは価値のあるものだ」という空気を演出します。(これはダリの絵なので実際価値があります)


・ダリ型とミロ型


シュルレアリスムの画家は絵が上手い印象があります。


写実の技法を使って現実の向こう側を描こうとしているので、下手だったら説得力がないw


そこはコンセプトが先立つキュビスムとの違いかなとも思います。もっともキュビスムは見るという行為を分析・分解している理性寄りの表現なので、偶然性や無意識を掘り下げるシュルレアリスムと方向性は対極なのかもしれません。


その一方で、シュルレアリスムの画家でもジョアン・ミロなどは写実的ではなく、無意識をそのまま出す抽象的な表現をしています。写実で現実の向こうを描くダリ型と、無意識をそのまま描くミロ型に大別される、といってもいいかもしれません。


図録より
図録より

3.感想


以下は感想会でいただいたご意見などです。


「題名と作品のリンクがことごとく崩れ、正解の概念が吹き飛ぶ空間だった」


好きな作品を教えていただきました。


マン・レイ《ねじとりんご》1931年


マン・レイ《ねじとりんご》1931年 図録より
マン・レイ《ねじとりんご》1931年 図録より

「りんごの親しみやすさとねじの金属感。そこに生まれる異質さが印象に残る」


これはまさにデペイズマンというやつですね。


デペイズマンとは「本来あるべき場所にないものを出会わせて違和を生じさせること」を意味していて、シュルレアリスムの代表的な手法です。


ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》1956年


ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》1956年 図録より
ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》1956年 図録より

「表裏の関係が結婚をイメージしている?」

「腕がどうなっているのか、その異質さにまず目が行く」


サルバドール・ダリ《ダリの太陽》1965年


サルバドール・ダリ《ダリの太陽》1965年 図録より
サルバドール・ダリ《ダリの太陽》1965年 図録より

「目とヒゲ。これだけの要素でダリとわかる」


ルネ・マグリット《観光案内人》1947年


ルネ・マグリット《観光案内人》1947年 図録より
ルネ・マグリット《観光案内人》1947年 図録より

「どこかで見たことある」


わかるwこの顔、どこかで見たことある気がする。


サルバドール・ダリ「フランス国有鉄道の広告」1969年


サルバドール・ダリ「フランス国有鉄道の広告」1969年 図録より
サルバドール・ダリ「フランス国有鉄道の広告」1969年 図録より

「広告はクライアントがいて目的があり、『正解』のあるジャンルなのに、ダリが起用されている面白さ」

「画家が広告を描くというのは最近あまり見ないかも」


アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』初版本(1924年)


アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』(1924年)この美術展は冒頭、この本の紹介から始まります。カッコいいですね。
アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』(1924年)この美術展は冒頭、この本の紹介から始まります。カッコいいですね。

これか、という思いです。学生時代に翻訳版を読んだのが懐かしいです。


自動筆記によって書かれた物語集『溶ける魚』は言葉を言葉そのものとして受け取るしかない、文脈の整合性を持たない短編が32編収録されています。

『シュルレアリスム宣言』はもともと『溶ける魚』の序文として書かれたものでしたが、自らが提唱するシュルレアリスムとは何かを定義づけるため、序文が宣言へと変化した経緯があります。


そのため、『溶ける魚』を読む前に心構えとして『シュルレアリスム宣言』を読んでおくことで、作品の思想を理解するための補助線を引くことが出来ます!


最後に


美術鑑賞サークルでは3月にホキ美術館へ行き、超細密な写実絵画を見てきました。


今回は、現実の向こう側を描こうとするシュルレアリスム作品の鑑賞会です。


現実を「どこまで正確に写すか」と、「どこまで突き抜けるか」。


同じ写実的技法でも、その使い方でまったく違う世界が立ち上がることを実感します。


ご参加ありがとうございました
ご参加ありがとうございました

4.今後の活動予定


今後の活動予定は下記を予定しております。


  • 5月中 神奈川県立近代美術館 葉山館「内間安瑆・俊子展」


※変更になる可能性があります。


参加申込みはこちら!


参加をご希望の方は下記のリンク先から参加方法をご確認の上、お申込み下さい。


開催予定のイベントを確認されたい方は、下記のリンク先からご確認下さい。


ご質問やご相談も公式ラインで受け付けていますので、お気軽にお問合せ下さい。(24時間以内にご返信致します。)


あなたのご参加お待ちしています(*'▽')





コメント


bottom of page