【サークル活動報告】【サークル活動報告】美術鑑賞サークル:第38回「内間安瑆・俊子展 色を織り、記憶を紡ぐ」@神奈川県立近代美術館 葉山館(5/23)
- tss 東京自習会
- 2 日前
- 読了時間: 5分
こんにちは!
美術鑑賞サークル主催のhoshinoです!
東京自習会の美術鑑賞サークル、今回は、神奈川県立近代美術館 葉山館で開催中の「内間安瑆・俊子展 色を織り、記憶を紡ぐ」へ行ってきました。
目次
サークルの概要
イベントの様子
感想
今後の活動予定
参加はこちら!
1.サークルの概要
月に一回程度、皆で都内の美術館の企画展を見に行くサークルです。
西洋絵画の展覧会が多めですが、日本美術、現代アート、映画鑑賞、まち歩きなどの活動もたまに行っています。
鑑賞後は、気に入った作品を発表したり、希望者でカフェで歓談を行っています。
普段美術館にはあまり行かないという方も多くいらっしゃいますので、勉強の息抜きにお気軽にご参加ください。
またサークル登録がないコミュニティーメンバー以上の方のご参加もいつでも大歓迎です!
2.イベントの様子
今回はグルメサークルとのコラボイベントとして神奈川県の葉山にある神奈川県立近代美術館へ行き、5名で鑑賞会を行いました。
葉山館は海沿いに立地した静かな雰囲気の美術館です。似たイメージとして、横須賀美術館を少しコンパクトにしてオシャ度を上げたような佇まい。
横須賀美術館は地域の子どもたちの作品展を開催したりと開けた雰囲気ですが、こちらは好きな人が手間をかけて観に来るようなエッジの効いた展示で、当サークルでも初めての訪問となります。
・内間安瑆・俊子とは
内間安瑆(うちま・あんせい 1921–2000)
日系移民の二世として米国に生まれ、1940年に日本に留学して、画家を志すようになります。恩地孝四郎や棟方志功に学び、創作版画のスタイルを確立させていきます。
内間俊子(うちま・としこ 1918–2000)
旧姓・青原俊子。中国・安東県生まれ。1935年頃家族で神戸へ移住。小磯良平に師事し、デモクラート美術家協会や日本女流版画協会で活動。1954年頃に内間安瑆と結婚。抽象絵画、木版画、コラージュ、アッサンブラージュなど多様な表現で活躍しました。
・美術展のご紹介
内間安瑆の回顧展は過去にも開催されていますが、内間俊子については今回が初となります。
その作品群を時系列に沿ってご紹介します。
浮世絵以降の日本の木版画、とりわけ戦後の作品には、木目や彫り跡を前面に押し出した力強い表現のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
こういうやつ。

棟方志功は、日本の版画を「民芸」「土着性」「生命力」の方向へ一気に拡張した功績がある一方で、そのイメージが強すぎて、「版画=素朴・力強い・泥臭い」という固定観念も作ってしまった感があります。
しかし、今回の美術展で展示されている作品の幅広さで、木版画のイメージもかなり変わりました。
・内間安瑆
1950年代

1960年代
![内間安瑆《Misty Morn[霧の朝]》1964/多色木版、紙](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_add1b80bf9634cc69eb7275aa71654c2~mv2.png/v1/fill/w_980,h_1238,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/ce9a99_add1b80bf9634cc69eb7275aa71654c2~mv2.png)
![内間安瑆《Time, Space, Horizontal[時間、空間、水平]》1969/多色木版、紙](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_12412957ee884145bed91e0b526af86e~mv2.png/v1/fill/w_980,h_497,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/ce9a99_12412957ee884145bed91e0b526af86e~mv2.png)
1970年代
![内間安瑆《In Blue (Dai)[青に(大)]》1975/多色木版、紙](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_10093b13cd26496f9c0519a0aab9ce79~mv2.png/v1/fill/w_980,h_662,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/ce9a99_10093b13cd26496f9c0519a0aab9ce79~mv2.png)
いかがでしょうか。
感想を言わずに「いかがでしょうか」で締めるのは、なんだかTOKIO HOT100のクリス・ペプラーみたいですが。
・内間俊子
1950年代

内間俊子は青原俊子時代に童話集の挿絵などを手掛けており、のちに展開していく抽象画の明るくポップな印象へのつながりを感じさせます。


1960年代

![内間俊子《Ladybug Lady[てんとう虫、淑女]》1973/ミクストメディア](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_0f24fc88406c469aafe502d09f8ba1f1~mv2.png/v1/fill/w_970,h_1400,al_c,q_90,enc_avif,quality_auto/ce9a99_0f24fc88406c469aafe502d09f8ba1f1~mv2.png)
1980年代
![内間俊子《Downtown[ダウンタウン]》1982/ミクストメディア](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_9f39a369f9644e3da790c1e53ffd9c22~mv2.png/v1/fill/w_980,h_1481,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/ce9a99_9f39a369f9644e3da790c1e53ffd9c22~mv2.png)
3.感想
以下は感想会でいただいた、好きな作品へのご意見です。
・内間俊子《スーベニール》

「プレゼントボックスを上から見たところのよう。下方への広がりがプレゼントの世界に入っていくようなワクワク感がある」
・内間安瑆《サムライ》

「《サムライ》を推しつつ、好きな作品は70年代以降」ということでした。わかるw
この夫婦の作品は70年代以降に面白くなってくる、という見解は今回の鑑賞会での一致したご感想です。
・内間俊子《夜曲》

「夜と人を表現しているのでは。いわゆる棟方志功風とは違って、日本的なものとアメリカ的なものが融合しているよう。もしかしたら戦前の日本の植民地文化とも融合しているのかも」
「活動期の後半になると作風が変化していくのは、世界大戦が作家へ与えていた影響から脱したからでは」
確かに、そう思います。
・内間安瑆《Space Gesture[空間のジェスチャー]》
![内間安瑆《Space Gesture[空間のジェスチャー]》1972/多色木版、紙](https://static.wixstatic.com/media/ce9a99_ac6064fa2bec4d6b82d8a3d6cdd193fe~mv2.png/v1/fill/w_980,h_1344,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_avif,quality_auto/ce9a99_ac6064fa2bec4d6b82d8a3d6cdd193fe~mv2.png)
「推したい絵はいくつもあるけど、木版画のイメージが明確に変わった作品」
・内間俊子《期待》

「2つの手形が、窓の向こうからこっちを覗いているみたい。何してくれるの?みたいな期待感を表しているのでは」
抽象絵画やシュルレアリスム作品を見ていると、タイトルと内容はリンクしていないと思って自分はつい思考停止してしまいますが、この解釈はなるほど、です。


海沿いの静かな葉山の空気の中で、内間夫妻の長い制作の変遷を辿ることができた鑑賞会となりました。
4.今後の活動予定
今後の活動予定は下記を予定しております。
5月31日 東京富士美術館「よみがえる浮世絵スピリット ─明治の開化絵から新版画まで─」
※変更になる可能性があります。
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