【サークル活動報告】美術鑑賞サークル: 第25回美術鑑賞イベント(6/29)
- tss 東京自習会
- 7月21日
- 読了時間: 4分
皆様、こんにちは!
美術鑑賞会のちーです。
東京自習会、美術鑑賞サークルにて、6/29(日)に上野の東京都美術館にて開催の「ミロ展 Joan Miró」展を鑑賞に行きました!
目次
サークルの概要
イベントの様子
感想
今後の活動予定
参加はこちら!
1.サークルの概要
月に一回程度、皆で都内の美術館の企画展を見に行くサークルです。
西洋絵画の展覧会が多めですが、日本美術、現代アート、映画鑑賞、まち歩きなどの活動もたまに行っています。
鑑賞後は、気に入った作品を発表したり、希望者でカフェで歓談を行っています。
普段美術館にはあまり行かないという方も多くいらっしゃいますので、勉強の息抜きにお気軽にご参加ください。
またサークル登録がないコミュニティーメンバー以上の方のご参加もいつでも大歓迎です!
2.イベントの様子
今回は5人で、東京都美術館のミロ展を見に行きました!
ジョアン・ミロ(1893-1983)は20世紀美術を代表するシュルレアリスムの画家で、原色を用いた抽象絵画を描きました。
今回はその初期から晩年までの作品を一堂に集めた大回顧展となっています。
観覧終了後は、上野公園のテラスで一休みしながら美術トークをしました!

戦後まで活躍した画家であり著作権保護期間中のため、今回は画像少なめですが、第4章、第5章は撮影可能となっていました。

まずは今回の展覧会のポスターになっている《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》(1940)。
第二次世界大戦中に描いた「星座」シリーズと呼ばれる連作の一つです。戦火を避けてパリからノルマンディ、そして故郷スペインの島に至るまで転々と移る中で描いたそうです。ミロはこう語っています。
「どうしようもなく逃げたいという欲求にかられたのです。そして自分の中にずっとこもっていました。するとだんだん、夜や音楽や星たちが絵の中で重要な役割を演じ始めたのです。」
戦争という個人ではどうにもできない状況の中、抱える不安を素直に吐き出し、絵の中の世界にこもるミロの姿が目に浮かびます。
今回は抽象絵画という事で数年ぶりに音声ガイドを購入したのですが、当時ミロが聞いていたというバッハの『目覚めよと呼ぶ声あり』が流れており、その繊細でリズミカルな音色に心癒される当時のミロの気持ちに共感できました。
タイトルのカタツムリの燐光の意味が気になって仕方なかったのですが、解説にはなく、はっきりとはわかっていないようです。
ミロの音楽と詩的な幻想世界に浮かぶ月に照らされ、微かに輝くカタツムリの残す光に誘い出された人々が、踊りながら行進しているように私には見えました。
黒い線は音符のように繊細で楽しげです。
月明かりの下では人々の踊る姿は一瞬、怪物のように見えるかもしれません。
戦時下で癒しを求めひっそりと自分の世界に浸った時、普段の明るい日の下では気付けない、夜の暗闇の世界だからこその美しさがあることに気づいたのかもしれません。
仄暗い闇の中まで落ちたからこそ、僅かな光を見出すことができた、というのは多くの人にも経験があることだと思います。

《バルサ FCバルセロナ75周年》(1974)は、ミロが晩年に製作したポスターです。
バルセロナといえば、サッカーですよね!
当時はフランコ政権による独裁の元、地元バルセロナで話されていたカタルーニャ語が禁止されていたそうです。
ミロはバルセロナの出身であり、そんな地元の不屈の精神をこのポスターにこめて描いています。
ミロの絵によく散りばめられる「*」は星を表しており、これはバルセロナの希望を表現しているのでしょう。
スペインというと闘牛のイメージがあるので、中央に黒く塗られているものは牛かと思ってしまいましたが、ミロは髪の毛を3本線で表しているため、選手を描いているのかと思います。
先ほど紹介した戦時中の「星座」シリーズに比べると、線に圧倒的な力強さを感じます。
3.感想
解説にあった次のミロの言葉が印象に残っています。
「芸術家とは、ほかの人々が沈黙するなかで何かを伝えるために声を上げる者であり、その声は無駄なものではなく、人々を助けるものであることを証明する義務を負う者である。」
世の中の声なき声に気付き、代わりに声を上げる、ミロの誠実さや優しさが伝わってきます。
そう考えると、何が表現されているかわからなかった作品にも、親しみが感じられるようになりました。

4.今後の活動予定
次回は下記を予定しています。
8/3 三菱一号館美術館 ルノワール・セザンヌ展
※変更になる可能性があります
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