【本の感想・レビュー】部下としてのAI 世界一流エンジニアの進化術|JINさん
こんにちは!
ファシリテータのJINです。
今回は「部下としてのAI 世界一流エンジニアの進化術」を読みましたので、その感想とレビューを書きました。
目次
本の概要
選書理由
本から得た学び・気づき
本の内容を今後、どう活かしたいか
おすすめしたい人とその理由
1.本の概要
『部下としてのAI 世界一流エンジニアの進化術』は、前回読んだ『世界一流エンジニアの思考法』の著者である牛尾剛さんが、生成AI時代のエンジニアの働き方や、AIとの向き合い方について書いた本です。
本書では、AIにコードを書いてもらう方法だけではなく、AIに任せる仕事をどう設計するか、人間は何を理解し、どこで判断するべきなのかといった話が紹介されています。
タイトルにある「部下としてのAI」という言葉の通り、AIに何でも丸投げするのではなく、一緒に仕事を進める相手として捉えているところが特徴だと感じました。仕様や実装計画を確認し、AIが作業しやすい環境を整え、最後には動作を確認する。コードを書く作業そのものだけでなく、仕事の進め方全体を考える本です。
また、AIを使えば作業が速くなる一方で、「自分で手を動かしてつくることが好きな人は、これから何を楽しみに仕事をすればよいのか」という悩みにも触れています。
生成AIの活用方法を学ぶつもりで読み始めましたが、エンジニアとしての楽しさや、これから自分がどのような価値を出していきたいのかについても考えさせられる本でした。
2.選書理由
この本を選んだ一番の理由は、前作の『世界一流エンジニアの思考法』がとても面白かったからです。同じ著者が生成AIについてどのように考えているのかを知りたいと思い、読んでみることにしました。
自分自身、生成AIはすでに日常的に使っています。コードの作成、資料の作成、ログの確認など、エンジニアとしてこれまでやってきた仕事のほとんどで、生成AIを使って効率化しています。
そのため、今回は「生成AIで何ができるのか」という基本的なことよりも、「これからどう活用していくべきなのか」「実際に使っているエンジニアは、何を考えながら使っているのか」を知りたいと思っていました。
特に興味があったのは、外資系の環境で働くエンジニアの使い方や考え方です。AIにどこまで任せているのか、人間はどのような役割を担っているのか、そして働き方の変化をどう受け止めているのか。そのあたりを、著者自身の経験を通して知りたいと思いました。
すでに生成AIを使っているからこそ、便利な使い方を増やすだけではなく、自分の使い方や向き合い方を見直すきっかけにしたかったというのが、今回の選書理由です。
3.本から得た学び・気づき
AIに任せた先に、自分の仕事の楽しさはあるのか
一番印象に残ったのは、著者が生成AIに対して感じていた悩みが、自分の悩みと似ていたことです。
AIエージェントに指示をすると、計画や分析、コーディング、テストなど、さまざまな作業を進めてくれる。それは便利ですが、自分で手を動かして何かをつくることが好きな人にとっては、単純に喜べる話ではないのだと思いました。
著者が気にしていたのは、AIによって仕事を失うかもしれないという不安だけではなく、これからも仕事を楽しいと思えるのかということでした。この部分には、とても共感しました。
自分も生成AIを使って、多くの作業を効率化しています。ただ、効率化できることと、自分がその仕事を楽しめることは、必ずしも同じではありません。自分で考えたり、手を動かしたりしてつくることが好きだからこそ、AIに任せる範囲が広がったときに、自分は何を楽しみにすればよいのかという悩みがあります。
だからこそ、同じように悩んでいた著者が、今はどのように生成AIを使っているのかを知ることができたのは大きかったです。悩みを持ちながらも使い方を模索している姿を見て、自分も頑張ってみようと思えました。
AIは「理解」を省くためではなく、深めるために使う
もう一つ印象に残ったのは、「理解」に時間をかけるという考え方です。
前作でも、一流のエンジニアは分からないことをそのままにせず、理解できるまで質問するという話がありました。本書でも、その姿勢が生成AI時代に重要なものとして描かれています。
AIを使うと、詳しく理解していなくても、コードや資料などの成果物をつくることができます。ただ、作業を早く終わらせるために理解を飛ばしてしまうのは、もったいない使い方なのだと感じました。
むしろ、分からないことを説明してもらったり、自分の理解が合っているか確認したりすることで、AIを理解のために使うことができます。
一度しっかり理解しておけば、その後の判断や応用がしやすくなる。トラブルが起きたときにも、何が起きているのかを考えやすくなる。そして何より、自分が仕事をコントロールしているという実感につながるのだと思いました。
「他人に簡単に説明できるコードか」という視点も印象に残りました。AIがコードを書いてくれたとしても、自分がその内容を説明できるかを確認することは、大切にしたいです。
4.本の内容を今後、どう活かしたいか
まずは、本書で紹介されていた開発時の5つのステップを、今後の開発に取り入れたいと思います。
最初に言語やアーキテクチャを検討し、仕様書を確認する。不明な点があれば、AIからも質問してもらう。そのうえで実装計画を細かく分けて、進め方を確認してから実装に入るようにしたいです。
また、最初からすべての機能をつくるのではなく、まずは小さな範囲で一通り動くものをつくり、接続や動作を確認する進め方も試したいと思いました。早い段階で実際に動かすことで、次に確認すべきことや改善すべきことを見つけたいです。
もう一つ取り入れたいのは、繰り返し使う指示を仕組みとして残すことです。
本書では、同じことを2回したら自動化を考えるというルールが紹介されていました。毎回同じ指示を入力するのではなく、うまくいった進め方をインストラクションやコマンドなどにまとめておく。これは、成功したやり方を次にも使える資産にすることだと感じました。
あわせて、コーディング規約やアーキテクチャの情報、チェックの仕組みなど、AIが作業しやすい環境も整えていきたいです。その場で指示を重ねるだけでなく、守ってほしいルールや確認方法をあらかじめ用意することを意識したいと思います。
目指したいのは、ただコードを早く出してもらうことではなく、コーディングやものづくりを、より効率的に、より高い品質で進められるようになることです。
そのためにも、AIに任せた部分を自分が理解しないままにせず、必要に応じて説明を求めたり、判断の理由を確認したりしたいです。作業の効率化と、自分自身の理解を深めることを、両方大切にしていきたいと思いました。
5.おすすめしたい人とその理由
この本は、外資系の環境で働くエンジニアが、生成AIについて何を考え、どのように使っているのかを知りたい人におすすめしたいです。
具体的な使い方だけではなく、AIによって仕事が変わることをどう受け止めているのかも書かれているので、自分の働き方と照らし合わせながら読めると思います。
また、生成AIを使い始めた人や、すでに使っているけれど、もっと効率的に使いたいと考えている人にもおすすめです。仕様の確認、実装計画、動作確認、繰り返し作業の仕組み化など、AIを使った仕事の進め方を考えるきっかけになります。
個人的には、自分でコードを書いたり、何かをつくったりすることが好きで、AIとの向き合い方に悩んでいる人にも読んでほしいと思いました。
自分の場合、一番共感したのは、便利なAIの使い方そのものよりも、著者が「これからも仕事を楽しいと思えるのか」と悩んでいた部分でした。同じような悩みを持つ人が、今どのようにAIを使っているのかを知ることで、自分も使い方を工夫していこうと思えました。
生成AIを使うことは、自分で考えることや理解することを手放すことではない。むしろ、AIを使って理解を深め、これまでよりよいものをつくることにつなげられるのだと思います。
これからは、作業を速く終わらせるためだけではなく、自分の理解やものづくりの力を高めるためにも、生成AIを活用していきたいです。
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